2014年02月06日

多様化した情報を共有化する手法“パターンランゲージ”に挑戦!

“パターンランゲージ”

とは、慶応義塾大学総合政策学部 准教授井庭崇先生率いる井庭研究室が提唱しており、建築家クリストファー・アレグサンダーが提唱した知識の記述方法です。

彼は、町や建物に繰り返し現れる関係性を「パターン」と呼び、それを「ランゲージ」(言語)として記述・共有する方法を考案し、誰もがデザインのプロセスに参加できる方法を目指しました。

※パターンランゲージ パターン例(PDF)

彼のパターンランゲージでは、都市設計・デザインにおける経験則を「パターン」という小さな単位にまとめ、各パターンには、ある「状況」において生じる「問題」とその「解決」の方法がセットになって記述され、それに「名前」(パターン名)がつけられています。
このようなパターンを共有することで、建築家ではない人々が、建築家の視点・発想を踏まえて考えたり、コミュニケーションを図ったりすることが可能になります。それにより、町づくりのコラボレーションを促進させようとしたのです。

その中には、言葉で言及しがたい対象物の“いきいきとしている”“生命が吹き込まれている”“心地よい”“自由な”“時間を超越した”“無我の”といった質感についても「名づけえぬ質」として捉え、単純な幾何学的な建物と古い時代の建物との調和と成長のプロセスを適応、構成させたのです。
そして、生き生きとした町や建物を生み出す253のパターンを作り、市民参加型の都市造りを完成させました。


弊社技術開発部ではこの“パターンランゲージ”という手法を用いて、「良いコンクリート構造物を創造する」をテーマに、多様化した情報(熟練工の技術、現場のノウハウ、高度な技術、最新技術等々…)を整理し、誰もが“パターン”という要素を通して知識を共通言語とし、創造的な作業を行えることにチャレンジします。

セミナー初回は、同研究室に在籍する仲田未佳氏を講師に迎えました。
20140206-001.jpg
現在の分業化された工事現場において、材料、設計、施工のそれぞれの立場から考えた共通言語(職人技も含む)・パターンを作成し、良いコンクリート構造物を創造しようとするのがこのセミナーの試みです。

まず、パターンをつくる最初のセッションとしてブレインストーミングを行いました。
20140206-002.jpg
大きな模造紙を前にし、参加者は思いついた事象(状況)をメモに記し理由を述べていきます。ネガティブな内容はNG。BGMにはブルースが流れリラックスした雰囲気の中、2時間ほど意見を出し合いました。
飛躍的な事象も飛び出し、活気に溢れたブレインストーミングとなりました。

さてさて、このパターンランゲージ創りの終点はどうなることやら???
わくわくしながら進めていきたいと思います。

※パターンランゲージ参考書籍

新東産業株式会社 技術開発部 仲田昌弘



posted by 新東産業 at 14:30| 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。